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普通養子縁組届の書き方や必要書類を詳しく解説!(記入例付き)

養子縁組制度には、「普通養子縁組」と「特別養子縁組」の2種類がありますが、相続税の節税対策として、活用する制度は「普通養子縁組」になります。

そこで、今回は「普通養子縁組」について、制度の概要を確認した上で、「必要書類」や「要する費用・期間」、「養子縁組届の書き方(記入例)」などを解説します。

なお、相続・事業承継コンサルティングについては、以下のサイトをご参照ください。
当事務所について – 保田会計事務所|税務・コンサル・会計・その他経営に関わる全てを総合的にサポート

 

養子縁組とは?

はじめに養子縁組とはどんなものかを確認します。

養子縁組とは、親子関係でない人との間に法的に親子関係を成立させる手続きのことです。養子縁組は子供連れで再婚する場合や、養子を迎える場合などに行います。

養子縁組には「普通養子縁組」と「特別養子縁組」の2種類がありますが、相続税の節税対策には、通常「普通養子縁組」を活用します。

今回の記事はこの「普通養子縁組」についての解説になります。

なお、相続税の節税対策については、以下の記事もご参考になさってください。

小規模宅地の特例による節税対策についてはこちら:
小規模宅地の特例で相続税を大幅に減額!!

配偶者控除による節税対策についてはこちら:
配偶者控除の適用で相続財産1億6,000万円までなら無税(要件やデメリットなども)

 

 

普通養子縁組の手続きの流れや必要書類

ここでは普通養子縁組の「手続きの流れ」や「必要書類」を確認します。

なお、「特別養子縁組」の手続きなどの詳細については、以下の記事をご参照ください。
普通養子縁組と特別養子縁組の「特徴・比較・手続き」を漏れなく解説!

(1)普通養子縁組の「手続きの流れ」

普通養子縁組の手続きは、特別養子縁組とは違い、複雑な手続きや要件はないことから、以下の3つの手順のみで養子縁組は成立します。

①養子縁組届書の作成

②必要書類を準備

③上記①と②を「養親または養子の本籍地」か「届出人の住所地」の各役場(戸籍を扱う部署)に提出

 

(2)普通養子縁組の「必要書類」

普通養子縁組の「必要書類」には、以下の書類等が挙げられます。

①「養子縁組届書」

「養子縁組届書」は全国共通のものを各役場や支所などの窓口で入手することができます。

また、以下のように各市区町村のサイトからダウンロードできる市区町村もあります。この場合の印刷用紙はA3白紙と決まっています。

例えば、札幌市の「養子縁組届書」のダウンロードはこちら:養子縁組届 (city.sapporo.jp)

なお、養子縁組届では「証人2名」に記入をしてもらう箇所がありますが、この「証人」は、成人であれば誰でも構いません

養子縁組届の記載方法は後述します。

 

②養親及び養子となる人の「戸籍全部事項証明書」

ただし、本籍地に届出を行う場合は必要ありません。

 

③届出を窓口に持参した人の「本人確認書類」

運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなどが必要です。

 

④養子となる人が未成年者の場合は「養子縁組許可審判書」

未成年者を養子にする場合には、原則として家庭裁判所の許可がいることから、養子縁組許可審判書が必要となります。

ただし、子や孫を養子とするなどの場合には,家庭裁判所の許可はいりません(養子又は養親となる人が外国人の場合は,家庭裁判所の許可が必要となることがあります)。

 

⑤後見人が被後見人を養子とする場合は「養子縁組許可審判書」

後見人を必要とする被後見人を養子にする場合、家庭裁判所の許可がいることから、養子縁組許可審判書が必要となります。

 

⑥養親または養子に配偶者がいる場合は「配偶者の同意書」

ただし、配偶者も一緒に養子縁組をする場合には必要ありません。以下のように各市区町村のサイトからダウンロードできる市区町村もあります。

例えば、千葉市の「養子縁組に関する配偶者の同意書」のダウンロードはこちら:engumi-haiguushadouisho1.pdf (city.chiba.jp)

 

⑦外国の法律に関する資料

外国籍の人との養子縁組を行う場合には、必要になります。

 

 

普通養子縁組に要する費用や期間

普通養子縁組制度の利用のために要する手数料や利用料金はありません。ただし、戸籍謄本を発行する場合には、その分の手数料(450円/1通)がかかります。

また、普通養子縁組は役場に養子縁組届を提出した日に成立することから、普通養子縁組制度の利用のために要する期間は特にありません

 

 

養子縁組届の書き方(記入例)

ここでは、養子縁組届の雛形を確認した上で、記入例や具体的な書き方を確認します。

(1)養子縁組届の雛形

養子縁組届の雛形は以下の通りです。

出典:札幌市の養子縁組届出_養子縁組届 (city.sapporo.jp)

 

(2)養子縁組届の記入例

養子縁組届の記入例は以下の通りです。

出典:岐阜県羽鳥市の養子縁組届出_ youshiengumi15ijyou.pdf (hashima.lg.jp)

 

(3)養子縁組届の具体的な書き方

①届出日:

届出日として「書類を提出する日」を記入します。

 

②提出先:

通常、「長殿」の前には提出先として、〇〇市または〇〇区を記入します。

 

<「養子になる人」の欄>

③氏名、生年月日:

養子の「氏名」、「よみかた」「生年月日(和暦)」を記入します。

氏名は現在(養子縁組前)のものを、戸籍の記載の通りに書きます。

なお、養子が男の子なら左の欄に、養子が女の子なら右の欄に記入をします。

 

④住所:

養子の「住所」と「世帯主の氏名」を住民票に記載されている通りに記入します。

 

⑤本籍、筆頭者の氏名:

養子の「本籍」を住民票や戸籍謄本に記載されている通りに記入します。

「筆頭者の氏名」には、「筆頭者」つまり「戸籍の一番上に名前が載っている人」の氏名を記入します。

 

⑥父母の氏名、父母との続き柄:

養子の実の父母の氏名と父母からみた子供の続き柄を記入します。

なお、父母が現在も婚姻している場合には、母の氏は記入不要ですが、父母が離婚している場合には「離婚後の現在の氏名」で記入することから注意が必要です。

続き柄は、例えば、「長男」や「長女」、「二男」、「二女」、「三男」、「三女」、などです。

 

⑦入籍する戸籍または新しい本籍:

一般的には、「養親の現在の戸籍に入る」にチェック(レ)を行い、養親の「本籍」と、その戸籍の「筆頭者の氏名」を記入します。

 

⑧監護をすべき者の有無:

養子が15歳未満の場合にだけ記入する欄です。

養子の「親権者」以外に、子供の世話をする権利を持つ「監護者」がいる場合には、該当するものにチェック(レ)を行い、監護者がいない場合には、「上記の者はいない」にチェック(レ)を行います。

 

⑨届出人署名押印:

養子が15歳以上の場合には、届出人が養子本人となるため、必ず養子本人が署名をする必要があります。また、押印については任意となります。

子供が15歳未満の場合は空欄のままとします。

 

<「届出人」の欄>

養子が15歳以上の場合、「届出人」の欄は全て空欄のままとします。

一方、養子が15歳未満の場合には、養子の「法定代理人」(一般的には親権者)が以下の項目を記入します。

⑩資格:

「法定代理人」が父親であれば、左側の「父」に、母親であれば、右側の「母」にチェック(レ)を行います。

以降の欄も、父親は左に、母親は右に記入していくことになります。

 

⑪住所:

「法定代理人」の「住所」を住民票に記載されている通りに記入します。

 

⑫本籍、筆頭者の氏名:

「法定代理人」の「本籍」を住民票や戸籍謄本に記載されている通りに記入します。

「筆頭者の氏名」には、「筆頭者」つまり「戸籍の一番上に名前が載っている人」の氏名を記入します。

 

⑬署名、押印、生年月日:

「法定代理人」が戸籍に載っている「氏名」と「生年月日(和暦)」を記入します。ここでも、押印については任意となります。

 

<「養親になる人」の欄>

⑭氏名、生年月日:

養親の「氏名」、「よみかた」「生年月日(和暦)」を戸籍の記載の通りに記入します。

なお、養親が男性なら左の欄に、養親が女性なら右の欄に記入をします。

 

⑮住所:

養親の「住所」と「世帯主の氏名」を住民票に記載されている通りに記入します。

 

⑯本籍、筆頭者の氏名:

養親の「本籍」を住民票や戸籍謄本に記載されている通りに記入します。

「筆頭者の氏名」には、「筆頭者」つまり「戸籍の一番上に名前が載っている人」の氏名を記入します。

 

⑰その他:

養親または養子に配偶者がいる場合には、その配偶者の同意が必要となることから、その他欄に以下のように記入します。

この縁組に同意する。 養父の妻 〇〇 〇〇

また、養子が15歳未満で監護すべき者がいる場合には、その監護者の同意が必要となることから、その他欄に以下のように記入します。

この縁組に同意する。 養子の父 〇〇 〇〇

 

⑱新しい本籍:

養親になる人が戸籍の筆頭者及びその配偶者でない場合には、新しい本籍を記入することになりますが、基本的には空欄のままとなります。

 

⑲届出人署名押印:

必ず養親本人が署名をする必要があります。ここでも、押印については任意となります。

 

<「証人」の欄>

証人となる人(例えば、「家族」や「知人」)の記載が2名分必要となります。

証人については、養子縁組の事実を知っている人で、18歳以上の成人であれば、誰でも問題ありません

 

⑳署名、押印、生年月日:

証人の戸籍に載っている「氏名」と「生年月日(和暦)」を記入します。ここでも、押印については任意となります。

 

㉑住所:

証人の「住所」を住民票に記載されている通りに記入します。

 

㉒本籍:

証人の「本籍」を住民票や戸籍謄本に記載されている通りに記入します。

 

㉓欄外の捨印:

押印をする場合には、左側の欄外に「養子」の捨印、右側の欄外に「養親」の捨印を押します。

 

 

まとめ

以上今回は、「普通養子縁組」について、制度の概要を確認した上で、「必要書類」や「要する費用・期間」、「養子縁組届の書き方(記入例)」などを解説いたしました。

養子縁組制度には、「普通養子縁組」と「特別養子縁組」の2種類がありますが、相続税の節税対策として、活用する制度は「普通養子縁組」になります。

普通養子縁組の手続きは、特別養子縁組とは違い、複雑な手続きや要件はないことから、以下の手順のみで養子縁組は成立します。

✓養子縁組届書の作成
✓必要書類を準備
✓「養親または養子の本籍地」か「届出人の住所地」の役場に提出

このように「普通養子縁組制度」の活用自体はそこまで難易度は高くありませんが、節税対策を意識して養子縁組を実施される場合には、留意すべき事項がいくつかあることから、必ず実行前に以下に記事をご覧ください。
養子縁組で相続税を節税!!(節税効果や注意点も)

 

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