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令和4年度(2022年度)のIT導入補助金を分かりやすく解説

起業して間もない会社でも使いやすい補助金に「IT導入補助金」があります。
この記事では、令和3年度(2021年度)補正予算で決定した令和4年度(2022年度)の「IT導入補助金」の概要を分かりやすく解説します。

なお、補助金・助成金のコンサルティングについては、以下のサイトをご参照ください。
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IT導入補助金とは

「IT導入補助金」は、中小企業や小規模事業者等がITツールを活用した生産性向上に取り組む場合、その費用の一部(2分の1~4分の3)が補助される国の制度になります。
そのため、ITツール(IT機器)を導入の場合には、比較的広く対象となることから、ITツールの導入を検討する事業者では是非とも活用を検討したい補助金と言えます。

2021年の1次・2次・3次の通算の採択率はおよそ59.0%で、また申請書のボリュームも他の補助金と比べると、かなり少ないことから、起業して間もない事業者であっても非常にチャレンジしやすくなっています。
導入するITツールによって、採択率にも違いがあることから、IT導入補助金支援の実績が豊富なIT導入支援事業者(ITベンダー)と組むことが重要です。

また、令和4年度IT導入補助金では、「通常枠(A・B類型)」「デジタル化基盤導入枠」が設けられています。
通常枠は中小企業・小規模事業者等が直面するさまざまな制度変更への対応として、ITツールを導入する際の費用の一部を補助し、生産性向上を図ることを目的にしています。

一方で、デジタル化基盤導入枠は中小企業・小規模事業者等が会計ソフト・受発注ソフト・決済ソフト・ECソフトを導入する際の経費の一部を補助し、インボイス対応も見据えた企業間取引のデジタル化を推進することを目的としています。

IT導入補助金の詳細は、以下のIT導入支援事業費補助金事務局のWebサイトをご参照ください。
IT導入補助金2022

 

 

令和4年度「IT補助金」で使い勝手が向上

令和4年度(2022年度)から、次の内容が拡充され、非常に使いやすくなっています。

①新設されたデジタル化基盤導入枠では、会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、ECソフトに補助対象を特化した上で、補助率が引き上げられました。
✓補助額50万円以下の補助率:通常の1/2 → 3/4に引き上げ
✓補助額50万円超~350万円の補助率:通常の1/2 → 2/3に引き上げ

②クラウド利用料2年分が補助対象になりました。
✓ITツールがクラウド化していることを踏まえ、最大2年分のクラウド利用料を補助

③PC・タブレットやレジ・券売機等の購入が補助対象になりました。
✓PC・タブレット:補助上限額10万円、補助率1/2
✓ レジ・券売機等:補助上限額20万円、補助率1/2

 

IT導入補助金の補助金額及び補助率

令和4年度(2022年度)のIT導入補助金の補上限額と補助率は、「通常枠」「デジタル化基盤導入枠」でそれぞれ次の通りです。

<通常枠(A・B類型)>

類型 補助金上限額 補助率
A類型 150万円 2分の1
B類型 450万円 2分の1

※ B類型はプロセス(業務工程等)数が4つ以上必要で、また、賃上げ目標の達成も必須になります。

 

<デジタル化基盤導入枠>

補助対象 補助金上限額 補助率
ITツール ※ 350万円 4分の3、3分の2
PC・タブレット 10万円 2分の1
レジ・券売機等 20万円 2分の1

※ ITツールとは会計ソフト、受発注ソフト、決済ソフト、ECソフト等を言い、補助額50万円以下の部分は補助率4分の3、補助額50万円超の部分は補助率3分の2となります。

 

<セキュリティ対策推進枠>

補助対象 補助金上限額 補助率
サービス利用料(最大2年分) 5~100万円 1/2以内

※ 機能要件として、独立行政法人情報処理推進機構が公表するサイバーセキュリティお助け隊サービスリストに掲載されているいずれかのサービスであることが必要

2022年8月に追加されたIT導入補助金の「セキュリティ対策推進枠」については、以下の動画もご参照ください。
2022年9月号のニュースレター(IT導入補助金と地域経済牽引事業計画)

 

IT導入補助金の対象者とは

IT導入補助金の対象者となるのは、次のような「中小企業」と「小規模事業者」です。
小規模事業者持続化補助金の対象となる「小規模事業者」に加えて、中小企業(飲食、宿泊、卸・小売、運輸、医療、介護、保育等のサービス業の他、製造業や建設業等も対象)も含まれることになります。

<主な中小企業の範囲>

業種や組織形態 ※1 資本金 常勤従業員
株式会社など 製造業、建設業、運輸業 3億円以下 300人以下
卸売業 1億円以下 100人以下
サービス業 ※1 5千万円以下 100人以下
小売業 5千万円以下 50人以下
ゴム製品製造業 ※2 3億円以下 900人以下
ソフトウエア業又は情報処理サービス業 3億円以下 300人以下
旅館業 5千万円以下 200人以下
その他の業種(上記以外) 3億円以下 300人以下
その他の法人 医療法人、社会福祉法人、学校法人 300人以下
一般財団法人・公益財団法人 主たる業種に従う
一般社団法人・公益社団法人 主たる業種に従う
特定非営利活動法人(NPO法人) 主たる業種に従う

※1 資本金(出資金)または従業員規模の一方を満たせば対象(個人事業を含む)
※2 ソフトウエア業、情報処理サービス業、旅館業を除く
※3 自動車又は航空機用タイヤ及びチューブ製造業並びに工業用ベルト製造業を除く

「小規模事業者」については、下記の記事をご参照ください。
令和4年(2022年)の小規模事業者持続化補助金を分かりやすく解説

 

 

IT導入補助金の補助対象となる経費とは

IT導入補助金の対象経費の例示は次の通りです。

①ITツールの導入に係る費用
パッケージ購入費、初期費用(クラウド型の場合等)、システム構築費、導入作業費、役務提供費(導入支援)
②利用に係る費用(2年分)
月額、年額サービス利用料、システム保守費用
③ハードウェア
機器(本体・付属機器)購入費用、設置費用

 

通常枠の審査項目・加点項目とは

通常枠の3つの審査項目と加点対象となる取組は次の通りです。

<審査項目>

①事業面の具体的な審査
②計画目標の審査
③加点項目に係る取組の審査

 

<加点項目>

①地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画の承認を取得している
②交付申請時点で地域未来牽引企業に選定され、経済産業省に地域未来牽引企業としての「目標」を提出している
③クラウド製品を導入するITツールとして選定している
④導入するツールに「サイバーセキュリティお助け隊サービス」を選定している
⑤導入するツールにインボイス制度対応製品を選定している
⑥事業計画期間中「給与支給総額を年率平均1.5%以上増加すること」「最低賃金を地域別最低 賃金+30円以上の水準にすること」を明記した事業計画を策定・従業員に表明している (A類型の申請者またはB類型の申請者のうち小規模事業者等)

 

 

デジタル化基盤導入枠の審査項目・加点項目とは

デジタル化基盤導入枠の2つの審査項目と加点対象となる取組は次の通りです。

<審査項目>

①事業面の具体的な審査
②加点項目に係る取組の審査

 

<加点項目>

①地域未来投資促進法の地域経済牽引事業計画の承認を取得している
②交付申請時点で地域未来牽引企業に選定され、経済産業省に地域未来牽引企業としての「目標」を提出している
③導入するツールに「サイバーセキュリティお助け隊サービス」を選定している
④業計画期間中「給与支給総額を年率平均1.5%以上増加すること」「最低賃金を地域別最低賃金+30円以上の水準にすること」を明記した事業計画を策定・従業員に表明している

 

 

IT導入補助金の申請から受給までの流れ

他の補助金と同じように、「IT導入補助金」についても、採択されたからといってすぐに補助金を受領できるわけではありません。
令和4年度(2022年度)においても、申請から受給までの流れは、以前と大きく変わらないと考えられますので、令和3年の流れを参考に全体の流れを確認します。

①申請

まずは、導入したいITツールを登録しているIT導入支援事業者を選定します。
ITツールやIT導入支援事業者は、IT導入補助金2022ホームページより検索ができます。
次にIT導入支援事業者から、「申請マイページ」への招待を受け、この申請マイページ上で、必要事項を入力(必要書類のアップロードや、財務情報の登録なども含む)し、申請書を仕上げていきます。
申請書の必要項目入力後に、IT導入支援事業者がITツールに関する情報や、計画数値等を追加で入力し、さらに両者の最終確認が終わった段階で、事務局に申請書を提出します。

 

②採択・不採択の決定

申請後、事務局から採択または不採択の通知がなされます。

 

③申請をした補助事業の実施

申請が無事に採択されたからといって、すぐに補助金が振り込まれるわけではありません。先に、申請をした内容に沿って補助事業を実施する必要があります。
手持ちの資金が不足する場合には、金融機関から一時的な借り入れ(「つなぎ融資」といいます)も検討する必要があります。
また、取り組みにも期限が設けられていますので、申請の際には取り組み期限についても確認しておく必要があります。

 

④補助事業実施の報告書を提出

事業の実施が完了したら、所定の期間内に実施の報告書を提出します。
この実施の報告には、IT導入支援事業者に対する支出を証明する書類など必要な資料を添付しなければなりません。
事前に必要資料を確認しておき、支払先から必要書類の受領を忘れないよう注意が必要です。

 

⑤補助金の交付

提出された報告を事務局が確認して、問題なしと判断されれば、ようやく補助金を受領することができます。

 

⑥補助事業実施効果の報告

補助金の交付が行われたら、補助事業は終わりというわけではありません。
補助事業を実施したことによる効果を国に報告する必要があります。
具体的には、事業を実施後の3年間(もしくは5年間)については、毎年1回、生産性向上にかかる実績を報告します。

 

申請スケジュール

各枠の申請スケジュールは次の通りです。

<通常枠(A・B類型)>

①1次締切分締切日 5月16日(月)
②2次締切分締切日 6月13日(月)

 

<デジタル化基盤導入枠>

①1次締切分締切日 4月20日(水)
②2次締切分締切日 5月16日(月)
③3次締切分締切日 5月30日(月)
④4次締切分締切日 6月13日(月)

 

 

IT導入補助金以外の補助金

IT導入補助金以外の補助金についても、以下で確認します。

①小規模事業者持続化補助金

小規模事業者持続化補助金とは、小規模事業者等による地道な販路開拓等の取り組みや、その取り組みと併せて行う業務効率化の取り組みに要する経費の一部に対して補助を受けることができる制度を言います。

詳細は以下の記事をご参照ください。
令和4年度(2022年)の小規模事業者持続化補助金を分かりやすく解説

 

②ものづくり補助金

ものづくり補助金とは、中小企業・小規模事業者などを対象に、革新的サービス開発・試作品開発・生産プロセスの改善を行うための設備投資等に対して補助を受けることができる制度を言います。

詳細は以下の記事をご参照ください。
令和4年度(2022年度)のものづくり補助金を分かりやすく解説

 

まとめ

以上、今回は令和3年度(2021年度)補正予算で決定した令和4年(2022年)の「IT導入補助金」の概要について解説させていただきました。
このIT導入補助金はIT導入支援事業者(ITベンダー)と協力をしながら申請を行うことから、これまで補助金の申請をしたことがないという方でも非常に取り組みやすい補助金となっています。そのため、本記事を参考に積極的にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

保田会計グループではIT導入補助金支援の実績が豊富なIT導入支援事業者(ITベンダー)を紹介することもできます。
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