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地方税の申告・納税をインターネット上で行うには、「eLTAX(エルタックス)」に対応したソフト「PCdesk」の活用が不可欠です。PCdeskは、地方税の電子申告・電子納税をスムーズに行うための公式ソフトウェアであり、法人・個人事業主・税理士に広く利用されています。
本記事では、PCdeskとeLTAXとの関係や、WEB版・DL版・SP版の違い、導入ステップ、利用者IDの取得方法などをわかりやすく解説します。
電子化による業務効率化を検討している人は、是非ご参考になさってください。
Table of Contents
1.PCdeskとは?eLTAXとの関係
PCdeskは、地方税ポータルシステム「eLTAX(エルタックス)」を利用するための無料ソフトウェアです。地方税の電子申告・電子納税を、PCから簡単に行える環境を整備するために提供されています。
eLTAXは、全国の地方公共団体が共同で運営する電子申告・納税システムであり、国税のe-Taxとは異なる仕組みです。PCdeskはこのeLTAXと連携するためのクライアントソフトとして機能しています。
なお、eLTAXを利用した電子納税や、ダイレクト納付の口座登録については以下の記事もご参照ください。
eLTAXを利用した地方税を電子納税する方法はこちら:
eLTAXを利用した地方税を電子納税する方法を画像付きで詳しく解説!
地方税のダイレクト納付口座の登録方法はこちら:
地方税のダイレクト納付口座の登録方法を徹底解説!eLTAX活用による納税業務の効率化とは?
2.PCdeskの種類と選び方【WEB版とDL版の違い】
PCdeskには、「WEB版」と「DL版(インストール版)」、「SP版(スマートフォン版)」の3種類があります。どれを選ぶかどうかは、業務内容や運用スタイルによって異なります。
(1) PCdesk WEB版
✓ブラウザ上で操作が完結
✓ソフトのインストール不要 ✓利用可能な機能が限定的 ✓電子納税に対応 |
(2) PCdesk DL版
✓専用ソフトをPCにインストール
✓より多機能(電子納税・CSV取込・複数法人管理など) ✓法人の経理担当者や税理士におすすめ ✓電子納税に対応 |
(3) PCdesk SP版(スマートフォン版)
✓スマートフォンやタブレットから利用可能
✓外出先でも申告・納税の確認が可能 ✓機能はWEB版に準拠し、軽微な作業や確認に最適 ✓電子納税に対応していない |
3.PCdeskの導入ステップ
PCdeskを利用するためには、次の通り、事前準備と手続きが必要です。
(1) パソコン環境の準備
PCdeskおよびeLTAXを利用するためには、パソコン環境とインターネット環境が必要です。
使用しているパソコン環境でPCdeskが利用できるかどうかは、以下のLink先の「パソコン環境のチェックをする」ボタンからチェックすることができます。
https://www.eltax.lta.go.jp/eltax/junbi/pckankyou/
(2) インターネットブラウザの設定
Windows(Internet Explorer)でPCdesk(WEB版)を利用する場合には、PCdesk(WEB版)のサイトをインターネットオプションの信頼済みサイトへ追加します。
なお、WindowsOSでEdgeやChromeを利用する場合には、特別の設定は不要です。
(3) 署名用のプラグインをインストール
以下のLink先から署名用のプラグインのインストールを行います。
https://www.eltax.lta.go.jp/eltax/junbi/syomei/
(4) e-mailアドレスの準備
e-mailアドレスには、「手続き完了通知」や「プレ申告データ送信通知」、地方公共団体からの申告等に関するお知らせ、利用者ID再通知申請や暗証番号再発行申請の処理結果などのメールが届きます。
e-mailアドレスは利用届出(新規)を行う際に、必須入力項目となっていることから、e-mailアドレスを持っていない場合には、e-mailアドレスを準備する必要があります。
(5) 電子証明書の準備
電子証明書は、従来の書面による手続きにおける印鑑証明書などに相当するもので、特定の発行機関や認証局が発行する電子的な身分証明書です。eLTAXでは、申告データ等を送信する際に、この電子証明書によって電子署名を行うことから、代表者のマイナンバーカードや商業登記認証局が発行する電子証明書などを準備する必要があります。
ただし、税理士に申告書等の作成・送信を依頼する場合には、電子証明書は必ずしも必要ではありません。
4.利用者IDの取得方法
PCdeskをはじめて利用する場合には、PCdesk(WEB版)を利用して利用届出(新規)を行い、利用者IDを取得する必要があります。
具体的な操作方法は、以下の通りです。
①eLTAX ホームページの「利用届出」ページ(https://www.eltax.lta.go.jp/riyoutodokede/)から 「PCdesk(WEB版)を利用する」をクリックして操作を行います。
②PCdesk(WEB版)の「ログイン」画面が表示されるので、「利用届出(新規)」をクリックします。
③eLTAXの利用規約が表示されるため、内容を確認し、「同意する」をクリックします。
④利用届出(新規)を行う利用者の利用種別を選択します。
なお、利用種別については、法人の場合には納税者(法人)、個人事業主の場合には納税者(個人)を選択します。
⑤利用届出(新規)の提出先を次の通り、選択します。
・「地域」で利用届出(新規)を提出する地域を選択し、「>>」をクリックすると、 「都道府県」に該当する都道府県が表示されます。
・「都道府県」で利用届出(新規)を提出する都道府県を選択し、下向きの「>>」をクリックすると、「地方公共団体」に該当する地方公共団体が表示されます。
・「地方公共団体」で利用届出(新規)を提 出する地方公共団体を選択し、「次へ」をクリックします。
なお、提出先は、この段階では地方公共団体1つのみを選択する点に注意が必要です。
⑥利用届出(新規)に必要な利用者の情報を入力し、「次へ」をクリックします。
「次へ」は、「e-Mail」(メールアドレス)と 「e-Mail(確認用)」に入力したメールアドレスの妥当性を確認後、「テストメールの受信を確認しました。」をチェックすることでクリックできるようになります。
なお、利用者が法人の場合には、「利用者情報入力(法人)」画面で法人番号を入力し「法人情報取得」をクリックすると、「法人番号情報確認」画面が表示され、法人名称と所在地が確認できます。ここで、「転記」をクリックすると「利用者情報入力」画面に法人名称と所在地が転記され、入力の手間を省くことができます。
⑦利用税目や提出先事務所等に関する情報を入力し、「次へ」をクリックします。
⑧入力した利用種別及び利用者情報等の内容を確認し、「次へ」をクリックします。
⑨電子証明書を持っていない人や、税理士等の代理人にデータの作成・送信を依頼している人は、「電子署名を省略して送信」をクリックします。
⑩送信が完了し、利用届出がポータルセンタに送信されると、結果が表示されます。
ここで表示されている「利用者ID」と「暗証番号」を使用してeLTAXを利用することになります。
5.よくある質問(Q&A)
最後に、よくある質問をQ&A形式で解説します。
Q1:e-TaxとeLTAXの違いは?
A:e-Taxは国税(所得税・法人税など)、eLTAXは地方税(住民税・事業税など)を対象とした電子申告システムです。別々のID・環境設定が必要です。
Q2:電子証明書は必ず必要ですか?
A:PCdeskを利用して電子申告を行う場合には、電子証明書が必要です。電子申告は税理士が行い、電子納税のみに利用する場合には、電子証明書は不要です。
Q3:Macでも利用できますか?
A:PCdesk(DL版)はWindowsのみ対応です。MacユーザーはPCdesk(WEB版)または仮想環境(Windowsエミュレータ)などの工夫が必要です。
Q4:利用料はかかりますか?
A:PCdeskは完全無料で提供されています。ただし、電子証明書の発行費用は別途かかる場合があります。
6.まとめ
以上、今回の記事では、PCdeskとeLTAXとの関係や、WEB版・DL版・SP版の違い、導入ステップ、利用者IDの取得方法などをわかりやすく解説させていただきました。
PCdeskは、地方税の電子申告・電子納税をスムーズに行うために欠かせないeLTAX専用の無料ソフトウェアです。WEB版・DL版・SP版と複数のバージョンが提供されており、利用者の業務内容や運用環境に応じた選択が可能です。特に法人や複数自治体への申告が必要な場合は、機能が充実しているDL版の活用が推奨されます。
導入にあたっては、事前準備としてPC環境やインターネット接続、電子証明書、メールアドレスの用意が必要となります。また、利用者IDの取得も必須であり、手続きの正確な理解と準備が重要です。
地方税の申告・納税業務を効率化したいと考える事業者や経理担当者にとって、PCdeskの導入は大きな業務改善につながります。導入の流れを正しく把握し、自社に最適な運用体制を整えることで、ミスのない確実な申告・納税を実現しましょう。税理士に相談しながら進めることで、より安心して導入・運用が可能です。
「江東区・中央区(日本橋)・千葉県(船橋)」を拠点とする保田会計グループでは、PCdeskの導入支援を積極的に実施しておりますので、ご興味等ございましたら、お気軽にご連絡ください。