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よくある質問

「税務調査の注意点について」のよくある質問

Q1.税務調査を拒否することはできますか?

A1.基本的に通常の調査(任意調査)であっても拒否することはできません。

正当な理由もなく拒否した場合には、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金という罰則があります。査察が行う強制調査に対する用語として、任意調査と言っているだけで、税務調査には受忍義務があるため、調査そのものを原則、拒否することはできないのです。

ただし、病気や天災など正当な理由がある場合には、調査が延期されたり、稀に中止されたりします。

 

Q2.家族や従業員に対しても質問されることはありますか?

A2.調査官の判断により、当然、質問されることがあります。

例えば、よくある事例として、社長が母親に経理担当者として給料を払っていたケースでは、調査官がお母様に質問した結果、経理の知識が全くないことが判明し、給料を否認されることがあります。

このように、申告内容の確認をするため、家族や従業員に対しても調査官が直接に質問することがあります。

 

Q3.取引先へ反面調査に行くと言われたときは?

A3.反面調査は、原則、断ることができません。

そもそも、調査対象者の承諾が必要とされておらず、断りもなく反面調査に行かれることもあります。帳簿や証拠書類に怪しい点があり、事実を確認しきれない場合に、反面調査が行われることから、普段から、正しく取引を帳簿に記載し、証拠書類もしっかりと残すことが反面調査の防止につながります。

ただし、上記の状況であったとしても、調査官の指摘を認め、税務調査に協力することで、反面調査を止めてもらえることもあります。

 

Q4.質問応答記録書への署名・押印は拒否できますか?

A4.質問応答記録書への署名・押印義務はありませんので、拒否は可能です。

質問応答記録書は調査官と納税者のやりとりを証拠書類として残すために、調査官の判断で作成されます。特に重加算税の対象とする場合には、作成されることが多いです。

作成後の読み聞かせが終わると、調査官は署名・押印を求めてきますが、ここで安易に署名・押印しないことが重要です。署名・押印することで、不利な状況にならないよう、顧問税理士がいる場合には、必ず署名・押印する前に相談してください。

 

Q5.調査官の指摘に納得がいかない場合はどうしたらいいですか?

A5.調査官からの指摘に納得ができない場合には、納得できない理由を説明し、修正申告をしない旨を伝えます。

後日、調査官から強制的に申告内容を修正(更正と言います)するかどうかの回答があり、修正される場合には追加で税金を払うことになります。

ここでの結果にも納得がいかない場合には、3か月以内に税務署長に対して再調査の請求をするか、国税不服審判所に対して審査請求をします。さらに、審査請求の処分にも納得がいかない場合には、6か月以内に裁判所に対して処分の取り消しを求めて訴えを提起します。

 

Q6.融資のために粉飾決算で黒字にしていますが、問題はありますか?

A6.税務調査では、粉飾をしていることを罪と問われることはありません。

税金を本来よりも多く払っている状態ですので、無視されます。また、銀行へ通知されることもありません。

 

Q7.過去の領収書・請求書がなく、通帳記帳もしていないのですが、大丈夫でしょうか?

A7.このままでは、税務署目線での推測値で税金を計算されてしまいます。

銀行の入出金データや、クレジットカード会社の明細は再発行できますので、今すぐ再発行依頼をかけましょう。加えて、取引先などに依頼して領収書など再発行できるものはできるだけ入手しましょう。

 

Q8.税務調査による追加の税金は一括で払うしかないでしょうか?

A8.税金が一括で払えない場合には、分割で支払うことも可能です。

利益から、毎月いくらなら払えそうか計算根拠を示しつつ、税務署の徴収担当と支払スケジュールを交渉します。